調理師試験の試験内容「④食品学⑤公衆衛生学」

④食品学…穀類、いも類など食品の種類ごとにその特徴について問われます。穀類は、外皮、胚芽、胚乳によって構成され、糖質が豊富です。脂肪分は少ないですが、たんぱく質を有し、リンなどの成分が豊富です。

 

いも類は穀類と並ぶエネルギー源として活用され、1日60~70グラムの摂取が適量とされています。油脂類は、動物性油脂と植物性油脂に大きく分類され、植物性油脂には多価不飽和脂肪酸のリノール酸が多く、血中コレステロール低下作用があります。すす動物性油脂の中でも、魚油は動脈硬化を予防する効果があります。

 

種実類にも脂肪分が豊富に含まれています。豆類は良質な植物性たんぱくの摂取に有効な食品です。魚介類は良質のたんぱく質が含まれ、消化がよく、ビタミンD、B2も含まれています。

 

獣鳥鯨肉類はたんぱく質と脂質が多く、ビタミンは少なめです。卵類の鶏卵はたんぱく価が高い。意外かもしれませんが、ビタミンCはありません。野菜・くだもの類についてはビタミンやカリウム、カルシウム、鉄分が豊富で、食物繊維の補給源なります。緑黄色野菜、淡白野菜の特徴も整理しておきましょう。さらに、調味料なども調理師試験に出題されます。

 

⑤公衆衛生学…調理師として気をつけるべき疾病要因について。調理師として気をつけるべき、ばい菌や公害など疾病要因についての知識が求められます。病気の原因は個体要因、環境要因、病原要因に分類されます。個体要因は性、年齢、人種、体格、性格、血液型などの個人の特性。環境要因は地球環境や経済、戦争まで身の回りの要素。病原要因はウイルスや寄生虫などの病原体によるもの。

 

感染症について、感染源、感染経路、感受性の3つの条件がそろったときに感染症が発生します。感染症は1類感染症から、インフルエンザなどの4類感染症までいろいろな種類があり対策の方法も違います。また、日本人の3大死因である、がん、心臓病、脳卒中と栄養の関係について整理しておく必要があります。健康づくりの3要素は栄養、運動、休養です。空気を汚す不純成分、大気汚染、水質汚濁など試験の問題対象範囲です。